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交通事故の被害においては、刑事記録を、できるだけ早く、なおかつ、できるだけ広く、取得することが重要になります。また、刑事記録は、保険期間が経過すると廃棄されてしまいますので、保管期間経過前に、きちんと入手しておくことが必要となります。 ここでは、刑事記録の入手方法とその注意点について説明いたします。 |
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捜査中には、一切の刑事記録は謄写(コピー)はできません(刑事訴訟法47条)。 なお、親切な検察官が、捜査状況の説明のために、実況見分調書などを見せてくれることはありますが、コピーをもらうことはできません。 |
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第1回公判後については、裁判所において、被害者保護法による謄写が可能です。これは裁判所の許可が必要であり、担当裁判官によって、許可する範囲はまちまちといえます。 |
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判決確定後は、検察庁において、刑事確定訴訟記録法に基づく謄写が可能です。 なお、刑事記録は、判決書とその他の記録を別に管理しておりますので(刑事確定訴訟記録法2条2項、別表)、判決書もほしい場合には、「判決書含む」と明記して申請しましょう。 |
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不起訴処分後は、検察庁において、不起訴記録として保管されています。これについては、刑事訴訟法47条により、原則として非公開とされています。 これについては、紆余曲折を経て、現在では、以下のような形になっています。 |
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※この経緯は、法務省法務総合研究所「犯罪被害者のための施策に関する調査・研究(中間取りまとめ)」の添付資料2に比較的詳しく整理されています。これは、【法務総合研究所ホームページ】で公開されています。 |
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これは、従前から、弁護士会を通じての照会や民事訴訟手続による文書送付嘱託によって、入手することが可能でした。 |
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平成12年3月23日付の法務省のプレスリリースによれば、入手方法が簡易化され、入手範囲も拡大されました。このプレスリリリースは、平成12年2月4日付法務省刑総第128号「被害者等に対する不起訴事件記録の開示について」による運用を公表したものです。 具体的には、以下の点が変更となりました。 |
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入手方法 |
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弁護士会の照会や文書送付嘱託手続によらず、被害者自身や代理人弁護士が検察庁に直接請求できるようになりました。 |
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対象文書の範囲 |
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開示対象となる証拠の範囲を、実況見分調書のみではなく、写真撮影報告書、検視調書等の客観的証拠で、かつ、代替性のないと認められるものに拡大しました。 |
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上記平成12年の通知の後も、依然として、被疑者や目撃者の供述調書については、開示が認められておりませんでした。これに対して、平成16年5月31日付の法務省刑事局長通達(法務省刑総第627号)では、供述調書についても、場合によっては開示を認めるという運用に変更しました。 ただし、以下の全ての条件を満たさなければならない、という、なかなか厳しいものです。 |
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民事訴訟による文書送付嘱託の手続によること |
| A |
当該供述調書の内容が、当該民事訴訟の結論を直接左右する重要な争点に関するものであって、かつ、その争点に関するほぼ唯一の証拠であるなど、その照明に欠くことができない場合であること |
| B |
供述者が死亡、所在不明、心身の故障若しくは深刻な記憶喪失等により、民事訴訟において、その供述を顕出できないこと、又は当該供述調書の内容が供述者の民事裁判所における証言内容と実質的に相反する場合であること |
| C |
当該供述調書を開示することによって、捜査・公判への具体的な支障又は関係者の生命・身体の安全を侵害するおそれがなく、かつ、関係者の名誉・プライバシーを侵害するおそれがあるとは認められない場合であること |
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一口に「刑事記録をコピーする」といても、各地によって、扱いがまちまちです。具体的にいうと、被害者自身が、備え付けのコピー機が利用できる場合と、利用できない場合があります。これは、謄写をする各裁判所や検察庁にお問合せください。コピー機を使えない場合には、弁護士に依頼してコピーしてもらうのが一番早道です。最近では、多くの弁護士会で被害者相談の窓口を設けていますし、また、日本司法支援センター(法テラス)では、犯罪被害者精通弁護士を紹介していますので、そこで相談してみるのが良いでしょう。 また、実況見分調書などの写真は、カラーで入手しておく必要があります。 裁判所・検察庁の謄写用コピー機は、白黒ですので、カラーで謄写したい場合には、デジカメやスキャナーを持参して、コピーをする必要があります。一番良いのは、やはり、スキャナーで取り込むことです。私の事務所でも、昔はデジカメを使っていましたが、2年ほど前からスキャナーとパソコンを持ち込んで謄写する方式にしています。 |
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起訴された刑事事件の記録の保管期間は、刑事確定訴訟記録法2条及び別表、同法施行規則で細かく定められています。 言い渡された刑の重さによって保管期間が異なりますが、5年未満の懲役・禁固刑の場合には、5年保管期間は5年とされています。また、略式命令による罰金で処理されている場合には保管期間は3年となっています。 ですから、交通事故の場合には、ほとんどのケースでは、裁判確定から3年又は5年で廃棄されているということです。 |
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不起訴の刑事記録の保管期間については、検察庁の内規である「記録事務規程」の24条で、細かく定められています。交通事故に関して言えば、業務上過失致死傷被疑事件の場合には5年間、危険運転致死傷事件の場合には10年間とされています。 ただし、特別に、不起訴処分から1年で廃棄されることがあるので、この点は要注意です。 交通事故の場合には、どちらが「被疑者」にされるかわかりません。死亡してしまった被害者は、自分の言い分を警察に伝えられませんので、本来は加害者であるはずの側が「自分の信号が青だった。相手が赤信号を無視してきた。」などとウソの説明をして、本来の被害者が「被疑者」として、犯人扱いされるケースもあるのです。 このようなケースを警察・検察では「被疑者死亡」の事件として、処理します。被疑者が死亡している以上、記録を保管している意味がないので、1年で廃棄されてしまうのです。 |
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※したがって、このようなケースでは、不起訴処分後、早急に刑事記録を入手しなければなりません。 |
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